発起人を決めよう・・・

 

株式会社をつくろうとする人を「発起人」といいます。
発起人は1人でもかまいません。まずは発起人を決めましょう。

 

1.会社設立の方法には2つある

 

☆発起設立

一つ目は友人や家族など限られた人たちが、お金を出し合って会社の株式をすべて引き受けて設立する「発起設立」です。

現在ではこの方法が主流で、小さな会社の場合のほとんどがこの方法で設立しています。

 

☆募集設立

「募集設立」とは、より広く一般の人たちから資金を集めて会社設立する方法で、発起人以外の人たちにも株式を引き受けてもらいます。
募集設立は比較的手続が難しくなってきます。

 

ここでこの2つの設立方法のどちらを選択するかという問題が出てきますが、自分ひとりや家族友人という身近な人で資本金を集める場合や、小さな会社をつくる場合には、発起人設立で十分です。

会社は株主のものですから、会社の経営に口出しして欲しくない人に株主になってもらうと、後から不都合なことが出てきてしまいます。
株式会社設立は発起人設立が主流になっています。

 

2.発起人が会社をつくる

 

株式会社設立には、基本事項を決めたり、会社の定款を作成したりする手続が必要ですが、この会社をつくる作業をする人が「発起人」です。

ですから会社をつくろうとした人が決まらないと、会社設立手続が何も始まらないないのです。

 

発起人は一名以上と決まられています。
発起人が複数で人数が多いとその手続も煩雑になりますので、小さな会社を設立するときは、なるべき少人数の発起人から始めましょう。

 

発起人は必ず発行する株式を1株以上引き受けなければなりません。
株主として会社を所有するともいえますので、発起人の選定は慎重にするべきです。

発起人の資格要件は特になく、法人や未成年者でも理論上なれますが、法定代理人の同意が必要になったり、印鑑登録できない場合もあります。

 

 

 

ビジネスの事業形態は6つある・・・

 

ビジネスを始めるときの「組織形態」には、大きく分けて6種類あります。

株式会社は最もスタンダードな事業形態といえるでしょう。
しかし、ビジネスを始めるのに「どうしても株式会社でなければならないか?」というと、そういうわけでもありません。

事業形態の特徴を知り、メリット・デメリットを考えながら適切なものを選択します。
それでは株式会社以外の事業形態を見ておきましょう。

 

1.個人事業主

 

個人事業主は、はじめて起業するときや小規模事業にはぴったりの組織形態です。

個人事業主は「自営業者」とも呼ばれていて、管轄の税務署に「個人事業の開設届」の手続だけですぐに始められます。
一番簡単にビジネスを始める方法になります。

 

しかしながら、借入や契約等のビジネス上の責任は、原則として個人事業主が負うことになりますから、その点は注意が必要です。

 

 

2.合同会社(日本版LLC)

 

新会社法によって導入された比較的新しい組織形態です。

原則として出資者と経営者が同一で、有限責任にもかかわらずに組織の運営が比較的かんたんなのが特徴です。

 

出資比率に関係なく利益配分ができることなど、組織内の運営が自由なのも特徴の1つです。

 

 

3.有限責任事業組合(日本版LLP)

 

平成17年に導入されたこの組織は、「組合」であって法人ではありません。

合同会社(LLC)と同じように出資比率に関係なく利益配分ができるなど、比較的自由度が高い組織形態です。

 

また、法人ではないので法人税は適用されずに、組織構成員それぞれに課税される「パス・スルー課税」という課税方法が適用されるのが大きな特徴の1つです。

 

 

4.合名・合資会社

 

「合名会社」は設立・運営が簡単なところが特徴です。
合名会社は無限責任社員だけで構成されるので、その責任も無限責任になります。

ですから、設立前に十分な検討が必要になります。

 

 

5.NPO(特定非営利活動法人)

 

NPO法人というとボランティアの活動団体と思われがちですが、収益活動も可能な組織です。

設立にはいくつか制限がありますが、設立手続に法定費用がかかりませんので、ひようをおさえられて、なおかつ事業内容が合致すれば活用できるかもしれませんね。

 

 

 

 

許認可が必要な業種がある・・・

 

1.許認可が取得できなかったら一大事

 

許認可制度とは、国などが技術や衛生面などを一定基準以上に保つために、事業者に許可、認可、届出などによって資格制度を設けているものです。

一定の業酢は「業種」によって規制され、許認可を受けないと営業できません。
業法とは、さまざまな事業の活動を秩序づける規制を加える法律のことです。

例えば不動産業は「宅建業法」、リサイクルショップでは「古物営業法」になります。
業法によって、さまざまな業種にそった許認可取得の要件を満たすように、会社設立の準備をしなければいけません。

この準備は非常に重要で、最初の段階でしっかり確認しておきましょう。

せっかく開業資金を貯めて会社を設立しても、許認可を受ける要件を満たしていないために、開業しても商売ができない場合もあるのです。
十分な調査・準備が必要です。

 

2.総合的に判断する

 

許認可を受けるためには、自分で手続をする方法と有資格者である行政書士に依頼する方法があります。

簡単な手続で済む程度なら、自分で手続きすれば金銭的な節約になりますが、複雑な許認可や要件をクリアーしないと取得できない免許などは、やはり専門家に依頼したほうがいいでしょう。
そのほうが時間や労力が省けますし、許認可取得の可能性も高まります。

 

許認可を取得するには、手続面だけではなく、業法が定める規格の店舗設計や有資格者の配置など実務上の整備が必要な場合があります。

店舗や設備の計画や従業員の雇用計画、事業を相続継承したときなど、総合的な準備検討が必要になってくる場合もあるので細心の注意が必要ですね。

 

3.許認可が必要な事業は1000件以上!

 

都道府県等自治体・・・建設業、不動産業、薬局、保育場、駐車場など

保健所・・・飲食店、喫茶店、スーパーマーケット、肉屋、魚屋、理容業、美容業、クリーニング店など

警察署・・・古物商:リサイクルショップ、中古車販売、中古品のネット販売、質屋、金券ショップなど  風俗営業許可等:スナック、ガールズバー、ゲームセンターなど

労働局・・・人材派遣業など

税務署・・・酒屋など

 

 

 

事業のビジネスプランを決める・・・

 

どんな事業を行うかは、皆さんだいたいイメージできていると思いますが、何を、誰に、どこで、いくらで提供するのか、といったように少し事業を具体化していくことは重要なことです。

 

1.事業の種類が決まっただけではダメ

 

何のビジネスにするのかが決まったら、次はもっと具体的な検討に進みましょう。
何の商品(サービス)が決まったら、次には誰に(ターゲット)を決めます。

 

単に「ニーズのある人」というだけではなく、「初心者向け」や「専門家向け」なのか、「高級志向」か「安さ追求」なのか、「若者向け」か「熟年層向け」なのかなど、より具体的にターゲットを絞り込まなければなりません。

マーケットを分析する手法の「セグメント分析」などを使って調査するとよいでしょう。
セグメント分析とは、事業を顧客、場所、商品・サービスなどのいくつかの切り口で分析する手法です。

 

2.一粒で2度おいしいケース

 

次に「どこで」商品やサービスを提供するのかという、「場所」や「方法}を決めていきます。
ここでのポイントとなるのは次の2点です。

①ターゲットにふさわしい場所と方法であるか

②経費や労力を節約できる方法はあるか

の2点ですね。
②は例えば、着物の着付け教室をしながら、小物の提供や会員割引にするとか、といった複合的なビジネスです。

 

このようなパターンのビジネスを仕掛けられれば、1つのビジネスの経営資源で、複合的な売上の展開が期待できますね。

 

3.価格ダンピングは考えもの

 

新規参入するときによくみられるパターンですが、商品やサービスの値段を普通より下げるのは簡単です。

でも、逆に上げるのは簡単ではないので、価格設定は慎重に行わなければいけません。

 

薄利多売をはじめから計画済で進んできたのなら、1つのビジネススタイルといえるでしょう。

しかし、当初設定した価格で売れないからと、どんどん価格を下げていくパターンは失敗するケースです。

 

売れない原因課題は別にあって、「商品・サービス」「ターゲット」「提供方法」などの計画に、問題や課題がある場合が多いのです。

 

 

【伊橋所長のおすすめポイント】

⑴ 商品やターゲットを具体的に

⑵ 一粒で2度おいしい商売は

⑶ 価格設定は慎重に

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退職時の気配りと手続・・円満退職

 

1.副業・兼業禁止規則

 

会社員が事業をするときに注意しなければいけないのは、勤務先の副業・兼業禁止規則です。
最近は若干緩やかになってきていますが、まだ多くの会社では社員の副業を禁止しているので、就業規則をぜひ確認しておいて下さい。

ただし、副業禁止規定があっても、家族を代表者にして会社設立をするなど、多少大目に見てくれることもあるかもしれませんね。

 

2.退職するまでの責任

 

サラリーマンを辞めて株式会社を設立するときは、ぜひ円満退社を心がけましょう。

退職の意思は最低1カ月間前には上司に伝えるようにし、就業規則に「退職届は退職〇〇日前に提出すること」などの記載があれば、その期限を必ず守るほうが良いと思います。

 

また、「退職願」の提出だけではなく、業務の引き継ぎなど最低限度の責任も、最後まできちんと果たすことです。

 

3.常識ある行動を

 

副業や週末起業などの事業をするときには、欠勤や居眠り等、業務に支障をきたすような行動は厳に慎むべきです。

また、顔客名簿、会社の機密事項、備品や用具の持ち出しという行為も、違法行為になる場合もあるので注意が必要です。
会社の業務と競合、同種の事業をするときにはなおさらですね。

 

4.退職手続は慎重に

 

健康保険や雇用保険などの社会保険には、退職時に給付が受けられる制度があります。

また、退職金等を受け取ったときには、翌年の確定申告で、還付や手当などが受けられる場合があります。

 

しかしながら、これらの給付も「申請主義」といって、手続をしないと受けることができません。
会社を退職するときには、退職にともなう手続をおろそかにせず、会社との関係も悪くならないようにしたいものです。

 

退職後、ハローワークでの手続に「離職票」が必要になったり、何より会社員時代の人脈を活かすためにも、会社との関係をできるだけ良好なものにしておくべきなのです。

 

 

2016年5月3日 | カテゴリー : 円満退職 | 投稿者 : admin